🔸四柱推命通信講座 第7講
「大運・年運の読み方」「運気の切り替わり」「実例分析:ある女優」
1.運気とは何か
命式(四柱)は生まれた瞬間の「設計図」です。
しかし、人生は常に動いており、
その流れを表すのが 大運(10年ごとの運) と 年運(1年ごとの運) です。
命式が「性格」だとすれば、
大運・年運は「時代の風向き」です。
同じ人でも、巡る運によって活躍期と充電期が生まれます。
2.大運(だいうん)とは
大運とは、およそ10年ごとに切り替わる運の節目です。
命式の月柱を基準に、陰陽と性別で順行・逆行を決めます。
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陽の干支で生まれた男性・陰の干支で生まれた女性 → 順行(未来に進む)
-
陰の干支で生まれた男性・陽の干支で生まれた女性 → 逆行(過去に戻る)
つまり、生まれた瞬間から「人生が進む方向性」も違うのです。
大運でみる要点
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10年単位のテーマが変化する
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職業・人間関係・生活環境に大きな影響
-
命式との五行関係で「チャンス期」か「試練期」かを判断
3.年運(ねんうん)とは
年運は「その年の気」を示します。
大運が10年の流れなら、年運はその中の波の一つ。
たとえば:
-
大運が財星 → 経済・仕事運の10年
その中で
- 年運が官星 → 地位向上、責任の年
- 年運が印星 → 勉強や新たな学びの年
というように、大運が大きな川、年運がその中の流れだと考えます。
4.運の切り替わり時期
大運が切り替わる前後の数年は、よくも悪くも変化が起こります。
特に3年前後は、
-
住居の変化
-
職業・契約の変更
-
人間関係の入れ替わり
が現れやすいです。
「運気が変わる」と感じるのは、まさにこの転換期です。
5.【実例分析】ある女優の命式
スクショ
2029年から西方を巡る。2029年は日支を含む西方合です。女命(俳優)
生年月日:1985年3月24日 00:15
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年柱:乙 丑(乙年・丑)
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月柱:己 卯(己月・卯)
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日柱(=日主):壬 戌(壬日・戌)
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時柱:庚 子(庚時・子)
(※モデルは出生時刻不明のためダミーです。)
基本的な読み
1) 日主は壬(陽の水)
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壬は大河・海のイメージ。広く深く、柔軟で適応力がある一方、波が高く感情の起伏が出ることもあります。直感や共感力に富み、人の感情を受け取りやすいタイプです。
壬は大河・海のイメージ。広く深く、柔軟で適応力がある一方、波が高く感情の起伏が出ることもあります。直感や共感力に富み、人の感情を受け取りやすいタイプです。
2) 月柱・年柱・時柱との関係(要点)
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月柱:己卯(卯=木の気)
卯(木)が強く見えます。水(壬)は本来「木を生み」ます(=水→木の相生)。ただし“水が木を生む”という循環の関係では、木が旺だと水は消耗されやすいため、壬(本人)は卯の木によってやや消耗される局面があります。これは「表現欲・創作欲が外へ向かいやすい」ことを示します。
-
年柱:乙丑(乙=木、丑は内蔵に癸水等を含む)
乙木もあるため、木の要素が複数ある構成です。丑中の癸(暗干)などは水の補助要素となり、内面的な補強があると読めます。
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時柱:庚子の干支は生時不明のためダミー
晩年運を示す。日干の後にあるため自分が管理できるもの全般を示す。財のみならず子供のことも時干支で判断する。
月柱:己卯(卯=木の気)
卯(木)が強く見えます。水(壬)は本来「木を生み」ます(=水→木の相生)。ただし“水が木を生む”という循環の関係では、木が旺だと水は消耗されやすいため、壬(本人)は卯の木によってやや消耗される局面があります。これは「表現欲・創作欲が外へ向かいやすい」ことを示します。
年柱:乙丑(乙=木、丑は内蔵に癸水等を含む)
乙木もあるため、木の要素が複数ある構成です。丑中の癸(暗干)などは水の補助要素となり、内面的な補強があると読めます。
時柱:庚子の干支は生時不明のためダミー
晩年運を示す。日干の後にあるため自分が管理できるもの全般を示す。財のみならず子供のことも時干支で判断する。
3) 十神の傾向(概略)
-
日主が壬(陽水)なので、木=壬が生むもの→ 甲食神/乙傷官の働きになります。
→年干の乙 傷官(表現・感性・自己表現の星)が強く出ているため、演技や表現の仕事が適性となる流れです。
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年・月に木の気があることで表現力や感性が命式のテーマになりやすい一方、木の力量が強い分だけ壬水(本人のエネルギー)が消耗される場面があります。疲れやメンタルケアが課題になることもあります。
日主が壬(陽水)なので、木=壬が生むもの→ 甲食神/乙傷官の働きになります。
→年干の乙 傷官(表現・感性・自己表現の星)が強く出ているため、演技や表現の仕事が適性となる流れです。
年・月に木の気があることで表現力や感性が命式のテーマになりやすい一方、木の力量が強い分だけ壬水(本人のエネルギー)が消耗される場面があります。疲れやメンタルケアが課題になることもあります。
4) 格局・用神
-
格局イメージ:傷官傾向(表現・芸術・舞台向き)+壬の大らかさ。
-
用神(命式を整えるべき要素)の見立て:
-
壬日主にとって、金(=生水する要素)や水(=自体)はサポートになりやすく、 火や土は注意(火は水に剋されやすいが、土は水を抑える)。
-
仮に金の支え(時柱庚) があるとしたら、表現力を実績に結びつける力が働きます。
格局イメージ:傷官傾向(表現・芸術・舞台向き)+壬の大らかさ。
用神(命式を整えるべき要素)の見立て:
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壬日主にとって、金(=生水する要素)や水(=自体)はサポートになりやすく、 火や土は注意(火は水に剋されやすいが、土は水を抑える)。
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仮に金の支え(時柱庚) があるとしたら、表現力を実績に結びつける力が働きます。
5) キャリアとの整合性
-
命式は「表現(傷官)+壬の感受性+時柱の実務力(庚子)」の組合せで、女優という職業に極めて適していると読み取れます。感受性で役を受け止め、表現力で外へ出し、時には実務的に仕事をまとめる――という循環が見えます。
命式は「表現(傷官)+壬の感受性+時柱の実務力(庚子)」の組合せで、女優という職業に極めて適していると読み取れます。感受性で役を受け止め、表現力で外へ出し、時には実務的に仕事をまとめる――という循環が見えます。
6) 大運・年運
-
大運表を見ると、若年期に表現を促す運が通り、20代〜30代にかけて実績(財・名声)を築く運の巡りがあります。実際の経歴(若いうちからのブレイク→その後の主演定着)と整合しています。
-
正確な年運の細かな読みは、出生時刻の正確さが必要です。庚子の金水は春に休囚(力量が弱い)している。年月日からするとどんな時間干支でも身弱であり身強に転じることがない場合においては身弱として次のように判断する。
喜神 金 水
忌神 木 火 土
用神 庚金が好ましい。丑と戌の蔵干「辛」では身強化は不十分である。また庚子とかでないと壬は止水化して腐った水になる。モデルの女優のキャリアからは考えられない。時干支を庚子とすることを条件に庚が用神となる。庚年に飛躍していなければ他の時刻を推定する。
大運表を見ると、若年期に表現を促す運が通り、20代〜30代にかけて実績(財・名声)を築く運の巡りがあります。実際の経歴(若いうちからのブレイク→その後の主演定着)と整合しています。
正確な年運の細かな読みは、出生時刻の正確さが必要です。庚子の金水は春に休囚(力量が弱い)している。年月日からするとどんな時間干支でも身弱であり身強に転じることがない場合においては身弱として次のように判断する。
喜神 金 水
忌神 木 火 土
用神 庚金が好ましい。丑と戌の蔵干「辛」では身強化は不十分である。また庚子とかでないと壬は止水化して腐った水になる。モデルの女優のキャリアからは考えられない。時干支を庚子とすることを条件に庚が用神となる。庚年に飛躍していなければ他の時刻を推定する。
株式投資被害も窺える
実例モデル実名は有料受講生にのみ公開し、事象と一致するかを詳細に講義します。
🌸四柱推命通信講座 第7講 後半
実例研究:ある女優の命式の分析(応用編)
【命式データ】
-
生年月日:1985年3月24日 母子手帳00時15分を元に真太陽時を求める。
(○○県生の時差修正、年月日による均時差)
-
性別:女性
-
四柱:
年柱 乙丑
月柱 己卯
日柱 壬戌(※日主は壬)
時柱 庚子 暫定
生年月日:1985年3月24日 母子手帳00時15分を元に真太陽時を求める。
(○○県生の時差修正、年月日による均時差)
性別:女性
四柱:
年柱 乙丑
月柱 己卯
日柱 壬戌(※日主は壬)
時柱 庚子 暫定
① 日主(本人の中心性質)
壬水日生まれ。
壬は「大河・海」を象徴し、広く柔軟で情に厚く、受け止め力のある性格。
人の感情を敏感に感じ取り、共感性・表現力が非常に豊かです。
芸能や芸術方面に強く出やすい星です。
② 命式全体の五行配分
| 五行 | 干支の内訳 | 傾向 |
|---|---|---|
| 木 | 乙・卯 | 旺5 やや強い(感性・表現) |
| 火 | 丁(蔵干)少し | 相4 少ない |
| 土 | 己・戌中の戊 | 死1 中程度(現実力) |
| 金 | 庚 | 囚2 少ないが鋭く作用 |
| 水 | 壬・子・癸(蔵干) | 休3 中程度(本人の本質) |
→ 全体的には「木がやや強く」「金が弱い」構成。
水(壬)は木を生み続けて消耗しがち。これを調整するのが金の生助です。
③ 用神・喜神・忌神の設定
-
用神(命式のバランスを保つ中心要素):庚金
→ 金は水(壬日主)を生み、本人を活動的にする。実行力・冷静さを与える星。
→ 時柱に庚金があることは、命式において非常に大きな助け。
感性だけでなく、理性的な制御と現実対応ができるため、長期的な成功に向く。
女優としてはファンの支えが命とみる。
-
喜神(金・水)
→ 金があれば壬を生じ、水が巡れば壬自身が強まりバランスが良い。
→ 水運・金運の時期には、良い作品や役柄に恵まれやすい。
→ 水は感受性・金は表現力の洗練として作用。
-
忌神(木・火・土)
→ 木が強すぎると壬水が生気を奪われ、疲れやストレスを招く。
→ 火は金を剋し、表現の焦り・イメージ変化の混乱として出やすい。
→ 土は水を剋し、ストレス・責任過多として作用。
-
調候:火
→ この命式は春(卯月)生まれ。水は冷たくなくてもやや寒気が残る時期。
→ 火で水を温めることで、活動的・表現的な「生命力の温度」が整う。
→ したがって「火」は命式のバランスに必要な“温度の補正要素”であり、
用神ではなく調候神として用います。
→ 芸能活動において「明るさ・陽気さ・華やかさ」を添える火の気が、
彼女の魅力をより際立たせています。
用神(命式のバランスを保つ中心要素):庚金
→ 金は水(壬日主)を生み、本人を活動的にする。実行力・冷静さを与える星。
→ 時柱に庚金があることは、命式において非常に大きな助け。
感性だけでなく、理性的な制御と現実対応ができるため、長期的な成功に向く。
女優としてはファンの支えが命とみる。
喜神(金・水)
→ 金があれば壬を生じ、水が巡れば壬自身が強まりバランスが良い。
→ 水運・金運の時期には、良い作品や役柄に恵まれやすい。
→ 水は感受性・金は表現力の洗練として作用。
忌神(木・火・土)
→ 木が強すぎると壬水が生気を奪われ、疲れやストレスを招く。
→ 火は金を剋し、表現の焦り・イメージ変化の混乱として出やすい。
→ 土は水を剋し、ストレス・責任過多として作用。
調候:火
→ この命式は春(卯月)生まれ。水は冷たくなくてもやや寒気が残る時期。
→ 火で水を温めることで、活動的・表現的な「生命力の温度」が整う。
→ したがって「火」は命式のバランスに必要な“温度の補正要素”であり、
用神ではなく調候神として用います。
→ 芸能活動において「明るさ・陽気さ・華やかさ」を添える火の気が、
彼女の魅力をより際立たせています。
④ 性格と適職
壬日主+傷官格(卯・乙)+庚金の支援
→ 「感性を知性で形にできるタイプ」。
芸能・表現・演技・語り・映像など、人の感情を扱う仕事に適性。
また、庚金が時柱にあるため、後年にかけてマネジメント力・制作側の才も現れる。
「自分を演出する力」が強く、自己ブランドを作るのが上手い星です。
⑤ 大運の流れと活躍期
| 年齢 | 大運干支 | 評価 | 内容 |
|---|---|---|---|
| 14〜24 | 辛巳 | ◎ | 金運・水運が強まり、感性と努力が結びつく。芸能デビュー期。 |
| 24〜34 | 壬午 | ○ | 水運で自身が強く、午火で人気上昇。代表作多数。 |
| 34〜44 | 癸未 | △ | 未土で水が抑えられ、プレッシャーや環境変化が出やすい。 |
| 44〜54 | 甲申 | ◎ | 申金運で用神(金)巡り。再び表現が成熟し再評価の時期。 |
→ 実際の活躍期(20代後半〜30代)と一致します。
→ 40代に入ると庚金・申金が巡り、用神運に入り第2の黄金期となる命式です。
⑥ 調候火の活かし方(生活アドバイス)
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色彩:赤・ピンク・オレンジ系を小物に。気温の温もりを意識。
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食材:温性の食材(ショウガ・シナモン・紅茶など)で体温維持。
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行動:太陽光を浴びる、舞台・照明・カメラなど“光”のある場に吉。
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季節運:夏は活動期、冬は静養と再構築。
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住環境:北や東は避けず、南方(火の方位)に明るさを。
色彩:赤・ピンク・オレンジ系を小物に。気温の温もりを意識。
食材:温性の食材(ショウガ・シナモン・紅茶など)で体温維持。
行動:太陽光を浴びる、舞台・照明・カメラなど“光”のある場に吉。
季節運:夏は活動期、冬は静養と再構築。
住環境:北や東は避けず、南方(火の方位)に明るさを。
⑦ 総評
| 要素 | 内容 |
|---|---|
| 日主 | 壬水(感性・共感・柔軟) |
| 格局 | 傷官格(表現・芸術) |
| 用神 | 庚金(理性・実行) |
| 喜神 | 金・水(感性と支え) |
| 忌神 | 木・火・土(過剰表現・焦燥・疲労) |
| 調候 | 火(生命力と明るさの補正) |
| 特徴 | 感性と理性のバランスが美しい女優型命式。情緒・知性・表現が三位一体。 |
🪶講師コメント
この命式は典型的な「壬水が木を生じる表現者型」。
しかし時柱の庚金が理性として日主を支え、芸能界の波を穏やかに渡らせています。
「感性だけで動く」タイプではなく、役作りや取材対応でも論理的思考が働くため、
インタビューなどでの受け答えの上手さもこの星の現れです。
彼女の柔らかい印象の裏には、庚金の意志力が隠れています。
それがまさに「壬水を支える金=用神」の働きであり、長期的に活躍できる理由です。
第8講「用神・喜神の判定方法と実践」へと進めます。
次は第8講へ進めましょうか?
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