🔸四柱推命通信講座 第5講
「十二運の理解」「通変星との組み合わせ」「月柱と日柱の関係」「大運・年運の導入」
1.十二運とは
十二運とは、命の強弱や勢いの流れを表すものです。
十干がそれぞれの十二支に出会うときの「生命の盛衰」を示しています。
人の一生を季節や草木の生長にたとえるとわかりやすいです。
| 十二運 | 意味 | 生命のイメージ |
|---|---|---|
| 長生(ちょうせい) | 生まれ始める | 芽が出る |
| 沐浴(もくよく) | 不安定な成長期 | 水に洗われる、試練期 |
| 冠帯(かんたい) | 若さ、活発 | 青年期の勢い |
| 建禄(けんろく) | 力が満ちる | 成熟、安定 |
| 帝旺(ていおう) | 最も強い | 絶頂期、リーダーシップ |
| 衰(すい) | 力が弱まる | 引退準備 |
| 病(びょう) | 消耗、感情過多 | 病気、繊細さ |
| 死(し) | 終わりの段階 | 新しい転生への前触れ |
| 墓(ぼ) | 休息、蓄積 | 充電、まとめの時期 |
| 絶(ぜつ) | 再生前の停止 | 断絶、リセット |
| 胎(たい) | 再生準備 | 胎内の段階 |
| 養(よう) | 育成期 | 幼年期、守られる状態 |
この十二運は、天干と地支の組み合わせによって自動的に決まります。
たとえば「甲木」が「亥」に出会えば「長生」、「甲木」が「午」に出会えば「死」となります。
2.十二運で見る性格傾向
日干の十二運は、その人の行動スタイルや内面的エネルギーを表します。
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帝旺・建禄 → 自信家、主導的、現実的に強いタイプ
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衰・病・死・墓 → 感受性が豊か、内省的、精神性を重んじる
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長生・冠帯・養 → 明るく社交的、柔軟で人気者
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絶・胎・沐浴 → 新しいことへの好奇心、変化を恐れない
この十二運がどの柱(年・月・日・時)にあるかでも意味が変わります。
例:日柱が「帝旺」なら自立心が強く、家庭では主導的。
月柱が「墓」なら、職場では控えめで堅実、など。
3.通変星 × 十二運 でみる性格
通変星(十星)は「性質」を、十二運は「勢い」を示します。
この二つを組み合わせると、より具体的な人物像になります。
例:
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「正官 × 帝旺」…責任感と行動力を兼ね備えたリーダータイプ
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「偏財 × 沐浴」…社交的で恋愛・営業にも強い人気者
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「印綬 × 墓」…内向的で知識を深める研究家肌
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「傷官 × 冠帯」…表現力と感受性があり、芸術的センス抜群
このように、星と勢いのバランスを取ると命式の人物像が生き生きして見えてきます。
4.月柱と日柱の関係
命式の中で特に重要なのが、月柱と日柱の関係です。
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月柱:社会的な顔・職場での立場
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日柱:自分と家庭の顔 (内心)
月柱は「外の自分」、日柱は「内の自分」と考えると分かりやすいでしょう。
たとえば:
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月柱が「正官」、日柱が「食神」 → 外では真面目、家では穏やかで楽観的。
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月柱が「偏財」、日柱が「印綬」 → 外では人脈重視、内では本好きで思索的。
このように、外の自分と内の自分のギャップを知ることで、人間関係のバランスがつかめます。
5.運の流れ ― 大運・年運の導入
命式は生まれた瞬間の「設計図」ですが、人生は動いています。
その「動き」を読むのが 大運と年運 です。
🔹大運とは
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約10年ごとの運の節目を表す。
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生まれた時点から一定年数後に始まり、10年単位で変化。
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月柱の干支をもとに順行・逆行を決めます(男女・陰陽による)。
大運は「時代の追い風・向かい風」を示し、
自分の命式に合う五行が巡るときは発展期、剋されるときは試練期です。
🔹年運とは
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その年一年のテーマ。
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大運と組み合わせて「今年は何が起こりやすいか」を判断。
たとえば:
日干が木の人に「火の運」が来れば、才能が開花しやすい。
「金の運」が来れば、プレッシャーや課題が増える。
6.まとめ
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十二運は「生命の流れ」を表し、命式の勢いを読む鍵。
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通変星と組み合わせて性格・行動傾向を立体的に理解する。
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月柱(日常・社会)と日柱(個性・家庭)の関係でバランスをみる。
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大運・年運によって「いつチャンスが来るか」「試練期はいつか」を把握できる。
次回(第6講)は、
「格局と従格の概念」「調候・用神の考え方」「命式の全体バランスを整える実践」
に進みます。
旺相死囚休による五行の力量を数値化するのは別途に有料講座になります。プロになるには必修です。旺相死囚休による五行の力量を数値化することができれば十二運は忘れてかまいません。旺相死囚休が不可欠です。

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