2025年11月18日火曜日

⬜︎ 四柱推命通信講座「第3講」「通変星」と「十二運」

⬜︎ 四柱推命通信講座 第3講

通変星と十二運 ― 命式の中に現れる「人間模様」を読む ―




1. 通変星とは

通変星は、命式の中で「日主」と他の干との関係を表す星です。
つまり――

「自分(=日主)」が、他の要素をどう感じ、どう関わるか。

という人間関係の心理的な位置づけを示します。

十干の五行関係から、次のように分類されます。
ここを理解すると、「性格」「行動パターン」「才能」「人との関係性」まで見えてきます。


2. 五行関係による通変星の生まれ方

日干との関係 通変星名 意味
自分と同じ五行 比肩・劫財/ 兄弟・友人関係。自我・競争心・独立性。
日主が生み出す五行 食神・傷官/ 表現力・創造性・言葉・感情の発信。
日主を生み出す五行 印綬・偏印/ 学習力・精神性・援助・直感。
日主を剋する五行 正官・偏官/ 責任感・社会性・規律・仕事運。
日主を剋する五行を制御 正財・偏財/ 経済力・現実性・人脈・愛情表現。

10種類に分けたのが「通変星」です。


3. 十ある通変星の性格イメージ

星名 読み方 意味・特徴
比肩 ひけん  自立・意志が強い・一匹狼的。
劫財 ごうざい  仲間意識・競争心・行動力。時にライバル。
食神 しょくじん  のんびり・温厚・芸術的才能・衣食住に恵まれる。
傷官 しょうかん  批判精神・感性鋭い・表現力豊か・完璧主義。
偏財 へんざい  社交的・人脈広い・サービス精神・恋多き。
正財 せいざい  現実的・堅実・家庭的・信頼される。
偏官 へんかん  行動的・リーダー型・スリルを求める。
正官 せいかん  責任感・秩序・まじめ・社会的信用を重んじる。
偏印 へんいん  独創的・直感型・スピリチュアルな感性。
印綬 いんじゅ  知識・母性・学問好き・教育者タイプ。

同じ五行でも、「正」と「偏」で性質が変わります。

  • 「正」:安定・秩序・正統派

  • 「偏」:自由・個性・変化を好む

命式には、これら10の星がどこに位置しているかが示されます。
星の配置により、性格や人生テーマが立体的に浮かび上がるのです。


4. 十二運とは

十二運は、生命エネルギーの強弱や活動状態を表します。
日主が命式内でどの段階にあるかによって、
その時期や場所での“気の勢い”を読むことができます。

これは「五行の季節的な流れ(誕生→成長→衰退→再生)」を
12段階に細分化した考え方です。


5. 十二運の一覧とイメージ

十二運 読み方 意味・イメージ
長生 ちょうせい  生まれたての命。新しい環境で伸びる力。若々しさ。
沐浴 もくよく  思春期のような不安定期。感情・恋愛・変化。
冠帯 かんたい  成熟・自信・名声。社会的評価を得る。
建禄 けんろく  充実期。最も力が強い。自立・活動的。
帝旺 ていおう  絶頂期。支配・指導力・誇り高い。
すい  体力・気力が少し落ち着く時期。思慮深くなる。
びょう  繊細・感受性豊か・人の心を理解する力。
 過去を整理する時。心の変化が起こる。
 集中力。研究・内省・過去との縁。
ぜつ  リセット期。古い縁を手放し再出発。
たい  新しい可能性が芽生える時。柔軟で吸収力が高い。
よう  学びと準備の段階。保護されながら育つ。

この12段階を、命式中の地支ごとに照らしてみると、
「どの部分が勢いがあるか」「どの部分が休んでいるか」が一目でわかります。


6. 通変星 × 十二運で人を立体的に読む

命式を深く読むコツは、通変星の性質+十二運の勢いを組み合わせることです。

たとえば:

  • 「傷官+帝旺」→ カリスマ性・強烈な自己表現。芸能向き。

  • 「正財+衰」 → 堅実で慎重。晩成型で安定運。

  • 「偏印+墓」 → 芸術・占い・研究など精神性の高い世界に適す。

  • 「比肩+建禄」→ 独立運が強く、起業や自営業に向く。

このように、星と十二運をセットで読むことで、
「その人がどんな分野で力を発揮しやすいか」
「人生のどの時期に輝くか」が分かってきます。


7. 通変星は“心の地図”であり、十二運は“気の流れ”

四柱推命では、通変星を心理的傾向
十二運を行動的エネルギーの流れと考えます。

命式の中でどの星が強く、どの運が勢いを持つかを理解すれば、
「自分がなぜこの性格で、この時期に変化を迎えるのか」が腑に落ちるようになります。

占いの目的は未来を当てることではなく、
自分という宇宙を知ることにあります。


🌕まとめ

  • 通変星は、日主と他の干との関係から生まれる「心理の星」。

  • 十通変星は、性格・才能・人間関係を表す。

  • 十二運は、生命エネルギーの強弱・行動の勢いを表す。

  • 通変星+十二運の組み合わせで、命式が立体的に見えてくる。

  • 自分を知ることが、四柱推命の第一歩であり最大の開運法。


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📘次回・第4講では、
「命式のバランスの見方」―
五行の強弱・用神・忌神といった
四柱推命の核心に進みます。
ここから“運を整える理論”を学びましょう。



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