占術が本来もつ量子物理学的「観測者効果」を前提にした、実務として使える技法として「凶を出さずに未来を開く占断技法」
1. 大前提:凶は「事実」ではなく「未処理の可能性」
まず、最も重要な認識転換です。
古典的誤解
• 凶=避けられない不幸
• 占者=それを告げる存在
観測者効果を前提にした理解
• 凶=未だ統合されていないエネルギー状態
• 占断=その状態をどう確定させるかの操作
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凶は確定情報ではなく、未分化な警告信号
これを理解しない占者は、
凶を「固定」してしまいます。
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2. 技法①「断定しない占断」(未来確定を遅らせる)
NG占断(未来固定型)
• 「この年は事故に遭います」
• 「離婚は避けられません」
これは 観測による収束を一気に起こす 危険な断です。
OK占断(可能性開放型)
• 「この時期は衝動的な判断が増えやすい」
• 「関係性が大きく揺れやすい配置です」
技術的ポイント
• 名詞化しない
• 断言しない
• 動詞・傾向語を使う
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未来を「状態」として提示し、出来事にしない
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3. 技法②「凶意を“機能”に翻訳する」
凶象は必ず 役割(機能) を持っています。
例:四柱推命
• 官殺旺 → 事故・病 → ✕
• 官殺旺 → 緊張・管理・制御能力 → ◎
例:断易
• 官鬼動 → トラブル → ✕
• 官鬼動 → ルール・制限・対処課題 → ◎
翻訳手順
1. 凶象の五行・六親を確認
2. その五行が担う「機能」を抽出
3. 現実的な使い道に変換
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凶を出来事から「役割」に変換する
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4. 技法③「時間を分割して凶を弱める」
凶は「一点集中」すると強く出ます。
NG
• 「今年は凶年です」
OK
• 「この3か月は判断ミスが出やすい」
• 「この月だけ注意を集中すれば良い」
実務テク
• 年 → 月 → 旬 → 日 と 細分化
• 凶を「短時間化」する
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時間を細かくすると、凶は現象化しにくい
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5. 技法④「主体を未来に戻す」
凶が強く出る占断ほど、
相談者は「受動的」になります。
NG構造
• 運命が決まっている
• 自分は被害者
OK構造
• 選択によって分岐する
• 自分が観測者である
実際の言い方
• 「この配置は、どう動くかで結果が大きく変わります」
• 「ここが分岐点です」
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未来の主語を、占いから相談者へ戻す
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6. 技法⑤「凶を“準備情報”として渡す」
凶は 避けるもの ではなく
備えるための情報 に変換します。
例
• 健康凶 → 生活リズムの調整
• 事故凶 → 行動速度を落とす
• 財凶 → 投資・契約を遅らせる
重要なのは、
「起きる」ではなく
「そうならない使い方がある」
と明確に示すこと。
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7. 技法⑥「化解を“条件文”で提示する」
化解は 行動条件 として示します。
NG
• 「お守りを持ちましょう」
OK
• 「この時期は、火の要素を意識的に使うと安定します」
• 「静から動へ切り替える行動が鍵です」
ポイント
• 五行・星・卦の理屈を背景に持たせる
• 相談者が納得できる「因果」を説明
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迷信ではなく 操作可能な現実調整 にする
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8. 技法⑦「最後に必ず“開いた未来”を残す」
占断の締めが極めて重要です。
悪い締め
• 「以上が結果です」
良い締め
• 「この配置は、使い方次第で伸び代が大きい」
• 「ここを越えると運が切り替わります」
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未来を閉じずに終わる
これが、凶を固定しない最大の技法です。
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9. なぜこれが「当たらなくならない」のか
不思議に思われるかもしれません。
実際には
• 凶を断定すると「当たる」
• 凶を開くと「結果が良くなる」
このとき相談者は、
「占いが当たった」
ではなく
「占いに助けられた」
と感じます。
これが 成熟した占断 です。
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10. 結論:占者の役割の進化
占者とは、
• 予言者 ❌
• 脅し役 ❌
• 運命の翻訳者 ⭕
• 未来設計の観測者 ⭕
第九運(火=意識・可視化)の時代において、
凶を出さない占断 は「甘さ」ではなく
最も高度な技術 です。
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次に進めるテーマとして自然なのは、
• 「凶を出してしまう占者の共通パターン」
• 「占者自身が凶を背負わないための自己観測法」
• 「第九運における“火”の使い方と占断」
どれに進みましょうか。コメントで希望をお伝えください。

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